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日本人が知る「蛍の光」、元々はスコットランド民謡の「Auld Lang Syne」という歌

Minami F


Hello! 英国(スコットランド)在住の英会話講師MINAMIです!


クリスマスと大晦日が近い今、私が今住むスコットランドの大晦日、そして日本人がよく知る「蛍の光」について書かせていただきました。

日本人にとって「蛍の光」は卒業式や紅白歌合戦、閉店時間のBGMなどで使われ、お別れの歌としてのイメージが強いと思います。しかし、元々はスコットランドの民謡であり、Auld Lang Syne という歌。スコットランド人にとっては歴史もあって、アイデンティティーを深める歌でもあります。


スコットランドってどこ?
スコットランドは英国を構成する4地域(イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランド)の一つです。スコットランドはもともとは独立した王国で、およそ300年前にイングランドに併合されました。もともと北欧の方から海を渡って渡来してきた人々がルーツで、その陽気な性格と、巻き舌が愛らしい独自の言語「ゲール語」、美しいケルトの芸術や音楽など、今でも南部のイングランドとは少し違った国民性が色濃く残っています。

Auld Lang Syne ってどう言う意味?
Auld Lang Syne はスコットランドの国民的詩人、ロバート・バーンズが書いた詩作で、「スコットランド語」で書かれています。スコットランドの公用語は英語とスコットランド・ゲール語の二つですが、今ではゲール語が使える人は少なく、ほぼ耳にする事はありません。なので、英語を使いますが、時代と場所によっては独特な言葉を使ったり、変わった英語の喋り方をするので、時々他の英語圏の人でも聞き取りにくく、「スコットランド語」と別の英語のように扱われる事もあります。Auld Lang Syne はイングリッシュ英語では Old Long Since と訳し、意訳では long time past となり、日本語では「久しき昔」などの意味となります。歌詞は、旧友と再会し、思い出話をしつつ酒を酌み交わすといった内容で、日本人が思う寂しいお別れの歌とは少し違う意味の歌です。

いつ歌うの?
今では世界中で有名な歌ですが、特にイギリスやアメリカなどで新年を迎える時に歌うことで有名です。スコットランドでは年始はもちろん、披露会、結婚式、誕生日など、いろいろな行事で手を組んで踊りながら歌っているのがみられます。

スコットランドの年越し Hogmanay
昔独立王国だったスコットランドでは宗教改革の影響で16世紀から18世紀までクリスマスを祝うのが法律違反でした。その代わりに、年越しの Hogmanay では派手なお祭りのように大騒ぎして新年を迎えます。寒さにもかかわらず、この祭は多くの観衆を惹きつけ、未明の時間を飲み騒ぐことでも有名です。大都市では花火大会、ボンファイア、火の玉転がしや、船のレプリカを燃やすなど、火を使ったイベントがたくさん行われます。そしてもちろん、年始12時を迎えるときはみんなで 手を繋いで踊ったりしながら Auld Lang Syne を歌います。

 https://youtu.be/m1x5KQZczQQ


それでは皆さんも良い大晦日を!Happy Hogmanay! 

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本コラムは、講師個人の立場で掲載されたものです。
コラムに記載されている意見は、講師個人のものであり、カフェトークを代表する見解ではありません。

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