こんにちは!日本語講師のユキです。
私は普段あまり映画を観ないのですが、先日友達に誘われて、久しぶりに映画「名探偵コナン 黒鉄の魚影」を 観てきました。
今日は、その時に感じたことをちょっと書いてみます^^
さて、この映画のタイトルですが、日本語ネイティブの私が初見で読むとしたら、「めいたんていこなん こくてつ?いや、くろがねか…の…ぎょえい…?」と、たどたどしく読むと思います。
初見の方読めましたか?
正解は「くろがねの サブマリン」です。
「くろがね」は 「鉄」一文字でも「くろがね」と読めますし、今回のように「黒鉄」と書くこともできるようです。
でもでも!「魚影」が「サブマリン」は難しすぎる!大体英語になっちゃってるじゃん!「潜水艦」と書いて「サブマリン」と読むならまだしもさー!
そんな気持ちになりますか?(コナン好きの私でもちょっとそう思いました)
ところがこのようないわゆる「当て字」と呼ばれる振り仮名は日本では結構使われています。
名探偵コナンの世界以外でも、歌の歌詞やお店の名前などに使われているのをよく目にします。
今回のように、漢字で書いたものに、その意味に近い意味の英語の振り仮名をつけることや(コナンで言うと、「街」と書いて「ストリート」と当て字をしたこともありました)全く関係ない振り仮名を振ることも可能です。
(※ただし子どもの名付けに関しては議論があり、今後制約ができる方針のようです)
こんな自由さも日本語の面白いところだなぁと思っています。作品に関しては、作者が自由に付けられるものなので、日本人でも振り仮名がなければ読むことができない日本語はいっぱいあるんですよ〜!
名探偵コナンの世界では、もう一つ日本語独特の表現である「役割語」もたくさん使われています。ご存知の方なら、阿笠博士は「わしが阿笠博士じゃ」のように自分のことを「わし」と言ったり、語尾に「〜じゃ」を使ったりしますね。
また、登場人物の一人、園子のおじである鈴木次郎吉は怪盗キッドのことを「彼奴(きゃつ)」と呼んだりします。
実際に日本で生活しているとあまり聞かない表現ですが、本や漫画の中ではよく出てくるので、言葉づかいを見るとその人の年齢や性別、社会的立場や性格なんかもわかることがあり、日本語ネイティブのほとんどは本を読んだりテレビを見たりしながら自然と身につけていく感覚の一つなのではないかなと思います。
小さくなったコナンが、どんな場面で「俺」と「僕」を使い分けているかなどを見てみると、また違った日本語の発見になるかもしれないですね!
先ほど「実際にあまり聞かない表現」と書いたとおり、役割語は日常で使うと変に聞こえることも多いので、漫画やアニメで日本語を学んでいる方は気をつけてくださいね〜!
「私はこれが読めなかった!」「こんな役割語は、日本語ネイティブはどう感じるの?」などコメントもご自由にお願いします
(コメントは日本語のほか、英語、中国語(繁/简)、韓国語でも読むことができます)
質問専用のレッスンもありますのでお気軽にメッセージでお問い合わせください^^
ではまた!
コメント (0)