大学の初級外国語でフランス語を受講した方は少なくないはずです。
1年程度かけて、週に1コマから2コマ、フランス語の文法を中心に学ばれたはずです。
では、なぜ話せないのでしょうか。
それについて、ある研究者は次のように述べています。
「フランス語の単語の、綴りと発音の関係はきわめて重要です。ページにして2~3ページ、多くても3~4ページです。ここにフランス語をものにできる最大の鍵があります。
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ひたすら、初めて見るアルファベットの連なりと発音記号の羅列です。それが数ページ。丸暗記は苦痛以外の何ものでもありません。
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しかも、大学の第二外国語の授業では、この数ページをたいてい1回か2回の授業でパスしてしまいます。
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たいていの学生は先生の説明を聞いて「なるほど」と理解してして頭に入れたつもりになってしまいます。
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すると、当然、そこに書いてある単語や文章が声に出して読めない。ここで早くもフランス語に挫折してしまうのです」
なぜ話せないのか。それは、そもそも正しく発音できないからです。
そして、ここをおろそかにすると、内容理解の以前に、学習自体に不信感を抱き始めます。
その結果、嫌気がさしてきてやめてしまいます。
逆に言えば、フランス語が正しく発音できるようになればいいのです。
そうすれば、初級の学習は終わったと言ってもよいでしょう。
ではどうすればいいのか。
もちろん、教科書の最初の数ページにある、綴り字と発音の関係を丸暗記するのもいいでしょう。
大人が外国語を学ぶ時、
文法を一通り学んでから、脳内で組み立て、話すように、作文をするように、
綴りと発音の規則を一通り学んでから、頭で考えながら発音するのもよいでしょう。
でも、大抵それは苦しい作業です。
ではそういう場合どうするか。
ひたすら、発音して失敗しましょう。
規則などさで捨てます。
読んでは間違えて、また読んでは同じところで間違えてという経験を繰り返しましょう。
1週間に最低90分、半年もあれば、大抵読めるようになります。
たとえ、発音の規則を何一つ知らなかったとしても。
そして、それを実現するためには、
・フランス語の音声をシャードーイングする
・フランス語の文章をまずは自分で読んでみて、その後で正しい読みを音声などで確認するという作業を繰り返す
・ネイティブの前でフランス語の文を読み、発音を間違える都度訂正してもらう
などの方法が考えられます。
長い道のりに思えるかもしれませんが、自然に読めるようになった時の感動もひとしおです。
ゆっくりでも着実に進んでいます。この日々を大切にしましょう。
参考文献
中条省平、『世界一簡単なフランス語の本』、幻冬舎(2018)
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