「どうしてそんなに不真面目なんだ!」
親が言うたびに僕は思った。
実業高校出身の父に真面目がどうこう言う資格はない。
学校なんて給食さえ食べられれば十分で、
授業中は机に突っ伏して夢の中。
テストの順位が3位から5位に落ちたけど、
それがどうかしたのだろうか?
トップ争いからちょっと降りただけだ。
でも、親にとってはそれが大事件らしく、
地元で有名な集団塾に強制送還された。
1学年7クラスもあるスケールの大きさ。
僕は当然、上から2番目のクラスに放り込まれた。
「上から2番目って結構良いかも?」
と淡い期待を抱く間もなく、
大量のテキストが自宅に届いた。
その山を見た瞬間、僕の中学生活は終了した。
その瞬間、僕のやる気スイッチはオフ。
こうして誕生したのが、「塾睡(じゅくすい)」だ。
塾で寝る。これこそ僕の新たなスタイル。
夜遅い授業の送迎を親がしてくれたけど、
感謝なんてしない。
なぜなら、僕が勉強しなくても上位クラスなんだから。
お金の無駄だよ、親には悪いけど。
そんな反抗期全開の僕、授業中は基本的に夢の中だった。
そして迎えた模試の日。
偶然、転校前のチバ君に再会した。
彼はスカートめくりが趣味だったけど、
塾では最下位クラスにお引越しして頑張っていた。
僕はその日、体調不良を理由に模試を早退。
正直、あのクラスで頑張るチバ君を見て安心した。
ちなみに、その後、僕は塾を辞めた。
親がかけたお金?
それは「授業料」じゃなくて「睡眠料」だ。
おかげで、授業中に快適に寝る術を完璧に身につけた。
でも、塾通いは無駄じゃなかった。
「塾とは、バカが頑張り、賢い人が寝る場所」という真理を学べたからだ。
これが本当の学びってやつじゃないかな!
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