Cafetalk Featured Tutor Interview

Kana

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Kana Tutor Interview

Q. Kana先生こんにちは!まずは自己紹介をお願いします。

A. 皆様こんにちは、カナです。宮城で生まれ、栃木の田舎町でのんびりと生まれ育ちました。絵を描く事、ものを作る事、料理する事(と食べる事♪)、旅と自然が大好きです。高校卒業後に、カリフォルニア州にある4年制大学の舞台芸術科を卒業し、現地で3年程働いた後に、もの作りのスキルアップの為に帰国しました。現在は、子供英語教室の講師として働く一方、アーティストとして修行の日々を送っております。宜しくお願いします!

Q. プロフィールに『カルフォルニア州サンフランシスコの大学で舞台芸術を学んだ』とありますが、留学のきっかけは何だったのでしょうか?

A. 一番の理由は、海外に対する強い好奇心でした。中学生の頃に洋楽を初めて聴いた私は、へえ、英語ってこういう言葉なんだ。もっと知りたいなあ~!と英語に対して興味を持つようになりました。ですので、自然と英語は一番興味を持って取り組める好きな教科でした。といっても、試験用に学ぶ学問としての英語よりも、話すツールとしての英語に対して強い興味があったので、授業中はしょっちゅう教科書に落書きをしていたか、居眠りしていましたが・・・苦笑。でも、ALTの外国人ティーチャーとコミュニケーションをとる時間が大好きで、その時は積極的に授業に参加していましたよ! 英語への理解が深まると、英語への興味は世界への興味へと広がり、他国の文化について様々な本を読みあさったり、ロシア語やギリシャ語等、他の言語も独学で勉強し始めました。ああ!世界中の人と友達になれたらなあ!という憧れを常に胸に秘めていた若かりし頃の私は、授業中にも、授業と全く関係のない民俗学の本や歴史の本を読みあさっていました・・・何かにはまると、それ以外のものが目に入らなくなってしまう性格です^^;マイペースに我が道をずんずん突き進んでいたので、クラスの中では相当浮いていましたが(笑) 海外留学を決断したのは高3の時。海外への強い興味、そして、ありのままの、マイペースで興味津々な自分をより受け入れてくれる人間が世界のどこかにいるはず!という希望が、決断を促した大きな理由でした。当時担任だった教師が、”加奈子さんは海外に出した方が本人のびのびと生きられると思います”と後押ししてくれた事、そして何よりも両親の寛大な理解とサポートのおかげで、海外留学を実現させる事が出来ました。留学先には、文化交流が盛んで世界中から留学生が訪れる、民族色・文化色豊かなサンフランシスコを真っ先に選びました。私を全力でサポートしてくれた両親には,感謝しきれない程感謝しています。

Q. 舞台芸術がどんな専攻なのか教えて頂けますか?授業の様子などもお聞きしたいです!

A. 舞台芸術科は、Creative Artsの管轄内にあり、その中には舞台芸術科を始め、音楽科、ダンス科が有ります。ビルディングの中にはそれぞれの学科が共有する事の出来る大きなステージやコンサートホールがいくつか有り、Creative Artsの全ての学科で合同プロジェクトも時々行います。舞台科においては、教授が監督をする規模の大きなショーが年間に5、6回有ります。学生のショーといっても、準備や上演もプロの舞台と同じ段取りで行われるので、一つのプロジェクトにかかる時間、費用と労力は相当なものになります。そして、舞台科には6つのemphasis(重点)があります。Acting(演技), lighting&sound(照明と音響), scenic(大道具), costume&props(衣装と小道具), playwright(脚本), dramaturgy(演出) です。中でも、演技、照明、大道具、衣装&小道具は、舞台全体を理解するために、学士号取得の為には必須科目です。つまり、全てemphasisのクラスを一通りとらないと、卒業できないんです。例えば、私の場合は衣装と小道具の専門だったのですが、必須科目でしたので演技のクラスも嫌々とりました(笑)感情を顔で表現しろ~!もっと感情を表せ~!と先生が要求してくるのですが、無理です~(泣)!!!みたいな(笑)また、照明や音響のクラスで、基本的なデザインに加えて装置の設定の仕方、照明機器の接続の仕方や照明のフォーカスの仕方など、ヘルメットをかぶりレンチを片手に高い脚立に登って学びましたし、大道具のクラスでは、基本的な大道具デザインの仕方の他、テーブルソーや電動のこぎり、ドリル等の工具の使い方や溶接の仕方等、ガテン系な事も習いました。

それぞれの分野を舞台科全員が学ばなければならないのには、安全性の認識という意図も有ります。工具や重い機材をたくさん使うので、そのシステムを一通り分かっていないと、舞台は大変危険な場所になりうるのです。一つ間違えたら大怪我、最悪の場合、怪我では済みません。小さなミスが大きな事故を起こしてしまう事もあるので、舞台上にいる全員が、舞台装置の仕組みを理解し認識する事はとても大切なのです。また、全員がすべての分野を学ぶ事で、それぞれの分野にはそれぞれの重労働が有るという事を知り、その労力をお互いに評価・感謝し、認めあうことが出来るので、チームワークが生まれます。特に、舞台が上演されている際、舞台裏では様々なオペレーションが行われており、皆がそれぞれ息をあわせないとショーがスムーズに進行しないのです。完全で、完璧なショーを実現させる為には、全員が舞台上演に関わる全ての流れを理解する事、コミュニケーションをとる事、チームワークを作る事は必須なのです。ちなみに、私がいた衣装/小道具科は、学校の家庭科室のようなcostume&prop shopで作業をしました。可愛らしいイメージが有りますが、学生のショーの上演前は戦場と化します。とにかく大忙し!!!ミシンで裁縫をするときも、鼻歌まじりにランランラン♫というマッタリした感じではなく、どぉぉぉぉぉぉりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!っと血走った目で高速でミシンを回しまくって一気に縫う感じです。衣装デザイナー、衣装担当というとスタイリストのようなかっこいいイメージが有るかもしれませんが、ぼさぼさの髪でノーメイク、さらにジャージ姿で作業するなんて事はしょっちゅう有りました。イメージが崩れるので敢えて公開しませんが♥ 卒業前の最後のプロジェクトで、チェコのThe Bartered Brideというオペラの衣装デザインを努めました。音楽家、ダンス科と共同で造り上げる、キャスト全40名の大きなプロジェクトでした。準備期間中の2ヶ月間は寝不足でへろへろの状態で、Costume shopで缶詰状態になって作業したのですが、半端なくキツかったです・・・たぶん、人生の中で一番チョコレートとポテトチップを摂取したと思います^^;

Q. 卒業後は大学で学んだことを活かし、市内で舞台のお仕事をされていたそうですね。アメリカでの仕事はどうでしたか?心に残ったエピソードなど、教えて下さい!

A. サンフランシスコでは、アメリカ人が経営している能楽(能、狂言)舞台で、主に衣装・小道具、台本の翻訳に関わる仕事をしていました。そして、アメリカで日本の伝統芸能に携わるという経験は、とても貴重なものでした。アメリカから客観的に日本の文化を見つめる事で、その価値をより認識する事が出来たと思います。一番面白いなと感じたのは、西洋の舞台と日本の舞台の根本的な違い。西洋の舞台の多くは、役者さんは大きなジェスチャー、大きなアクション、表情に重点を置き、存在をアピールします。イメージで言うと、外側にエネルギーが放出されていて、ダイナミック、ドラマチックで迫力のある感じです。小道具や大道具も、観客が見てすぐ分かるような、具体的で分かりやすいものを使います。それと比較すると、能や狂言、他の日本の伝統芸能の演技は、大きな動きよりも、繊細で優美な動きを重点的に極めます。エネルギーを内側に秘め、抑えつつ表現する事で、動きにきびきびとしたメリハリがつき、趣のある演技になるのです。なので、抽象的ですが、詩的で大変趣が有り、非常に深みを感じさせるものです。(特に能においては、役者さんはとてもゆっくり動くのですが、心拍数はマラソン選手並みに上がるそうです。それほど、エネルギーが込められているのです。)また、能や狂言においては、小道具は扇の他、最低限のものしか使いません。扇がとっくりになったり、お盆になったり、帽子になったり、槍になったり、盾になったり・・・なので、具体的なイメージを見せるのではなく、観客に何が有るのかイメージをさせるのです。大胆で具体的な表現に慣れているアメリカの観客の方々は、この日本の繊細で抽象的な独特の表現法に大変興味を持ってくださいました。これらの異なる演技法は、民族性をも反映しているなぁとも思います。おっと、つい語ってしまいましたが・・・^^;汗。ごめんあそばせ!

又、サンフランシスコ市内外にある中学校や高校、お祭りで公演をする事もしばしば有りました。学生達が興味を持って積極的にワークショップに取り組んでくれたり、狂言を見て笑ってくれたり,質問してくれたりすると、とても嬉しい気持ちになりました。私自身も、梟山伏(ふくろうやまぶし)という狂言の題目でフクロウ役をやらせて頂いたのですが(勿論、フクロウなので台詞はホーホー!だけでした 笑)、生徒が劇の後に面白がって私の動きを真似していたりするのを見て、少々恥ずかしながらも微笑ましい気持ちになりましたね^^文化の架け橋になれているのだなぁと感じた、心に残る体験でした。舞台の仕事の中でも、子供達にインスパイアする事の出来る企画は特にやりがいを感じました。

Q. 現在は日本で伝統工芸を学んでいる…とありますが、どういったことをされているのでしょうか?

A. 現在は、伊勢型紙という伝統芸術を学んでいます。元々は着物を染める際に使われる型で(型染め)、渋紙という特殊な加工された和紙に、彫刻刀で繊細な柄を切り抜いてゆくという気の遠くなるような作業です。見た目は、ものすごく細かい模様の切り絵に近いです。本来は染め物に使われる消耗品でしたので、昔の時代は型紙自体の芸術性はそんなに認識されていませんでしたが、現代では型紙自体の美しさが大変評価され、インテリアとしても利用されています。私は着物の染めの分野よりも、伊勢型紙の繊細な美しさそのものに魅了されたので、インテリアとしての型紙に興味を持っています。現在は職人さんの数も減ってきているので、この美しい伝統美を後世につなげる架け橋になりたいと思い、修行の日々を送っております。将来、海外で伊勢型彫りのワークショップをしたり、伊勢型紙を利用した雑貨等をプロデュースして,型紙アートを世界に広める事が今の私の夢です。伊勢型紙、ご存じない方は是非ネットで調べてみてください❤ 素晴らしい芸術品ですよ!

Q. 『お好きなレッスン+音声付録』と、音声ファイルがついているレッスンがありますが、どういったものが送られてくるのでしょうか?

A. 外国語を習得するにあたって最も大切なのは、継続的にその言語に触れる事だと思います。週に1度や2度レッスンに通っていて、いくら復習ノートを眺めて頭で理解していても、実際に継続的に耳で聞いて口で話すことをしないと、習った内容を定着させる事は出来ません。レッスンの場で『へえ、これってこういう風に言えるんだ!』という発見があって、その場で頭の中で覚えても、実際に使わなかったらすぐに脳みそは忘れてしまうのです。しかし、スケジュールの関係や住んでいる場所によっては、英語を日常的に話す環境を取り入れるのは容易ではありませんし、自分一人でブツブツ復唱するのも、なかなか続けるのは難しいです。そこで、一日に少しずつでも良いから、生徒さんが継続的に自宅で復習出来るようなサポートが出来たらなと思い、音声ファイルの事を思いつきました。音声ファイルはだいたい一つ5〜10分で、その日レッスンで習った重要表現や単語が録音されています。まずは私がフレーズを読み、生徒さんが何回か復唱できるかたちになっています。習ったフレーズを覚えて参加するシュミレーション会話が入っているものも有ります。洗い物をしているときや、料理をしているとき、車を運転しているとき等、ちょこっと時間がある時に軽く聴きながら練習できるような、そんなイメージです。また、繰り返し聞いて口に出して言ってみる事で、実際に会話する時に頭の中でう~んと文法を考える事なく、スッと言葉がでるようになる。そこを目標にしています。ご希望の方には、無料サンプルもお渡ししています。興味の有る方は是非ご連絡ください♫

Q. Kana先生が思う、日本人ならではの弱点はなんでしょうか?生きた英語を学ぶコツなども教えて下さい。

A. 何か言おうとする際に、特定の単語や言い回しが思い出せなかったり、どうしても頭の中で日本語を英語に直訳して考えてしまい、分からずに沈黙してしまう生徒さんが沢山いらっしゃいます。ですが、一つの事を表現するのには何通りもの言い方が有りますし、日本語にある表現でも英語にはないものが沢山あります。英英辞書を読んでみると、難しい言葉でも、易しい言葉で説明されていますよね。何か言えない時に,特定の表現や文法、単語に捕われる事なく、類語を使ったり、柔軟に考えて他の言い方に転換する事が出来ると会話がスムーズに進みます。頭の中で英語で考えてみるのも、有効なトレーニングになりますよ。また、分からない言葉が出てきたら、遠慮なく尋ねること。多くの日本人は、何か分からない事があっても流してしまいます。分からなかったらもう一度ゆっくり言ってもらったり、ぐいぐい質問しちゃいましょう!英語を話す時、最も重要なのは完璧な文を言う事でなく、コミュニケーションをとる事です。渡米したての頃は、私も同じ問題を抱えていましたが、最近ではアメリカ人の友人が私の知らない単語を使う度に, What does it mean? としょっちゅう尋ねます。ちゃんと答えてくれますよ♪

Q. 最後に、カフェトークの生徒に一言お願いします!

A. 長々とした文を読んで頂き、どうも有り難うございます!語学習得にあたって継続する事は必須ですが、楽しくなければ続かないですよね。なので、リラックスして英語でのおしゃべりを楽しんでください♫特に、好きな事について話すと覚えも早くなりますよ!私でよければ、いつでもお相手になります。お茶でも飲みながら楽しく話しましょう♪宜しくお願い致します^^

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