スープやシチューなど煮込み料理は体が温まるだけでなく、冷蔵庫に半端に余った野菜も一緒に煮込むとむしろおいしくなっていいことづくめですね。
重ね煮という方法で作ると、一層野菜のうま味も引き出され、コンソメなどの出汁を使わなくても味わいのあるものができます。
重ねる順番がおおまかに決まっているので、それさえ押さえれば簡単です。
基本的には太陽に向かって伸びる野菜は層の下の方に、地中のなかで下へ伸びていく野菜は層の上の方に重ねてあげます。野菜の個性を活かし潜在力を引き出し、エネルギーを循環させ効率よく火を通すためにむかしある食養生家の人が考え出しました。
昨日私の冷蔵庫に残っていた野菜がこちらでしたので、これでシチューのようなものを作ろうと思いました。
キャベツから順に切って、レンコンやニンジン、鶏肉を入れたら水を少し入れ蒸し煮します。
ニンジンやレンコンがこれで柔らかくなるの?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、これがとてもおいしく火が通るのです。
写真にある量をすべて使いきったわけではないのですが、こまごまと残っていた野菜を使いきれておいしくできたらとても気持ちがいいです。
この料理方法を習いに行っていたころ、順番に重ねたものと全く逆に重ねたものを同時に火にかけてどのように違うのか、先生と比較してみたことがあります。
あのときは夏野菜を使って、ナス、トマト、カボチャ、玉ねぎ、にんじんと重ねて煮込みました。もう片方は、野菜のそれぞれの分量は全く同じで、にんじん、玉ねぎ、カボチャ、トマト、ナスの真逆に重ねました。同じ火加減で同時にスタートしましたが、面白いことに、沸騰するまでにかかる時間がまず違いました。
逆に重ねた方が時間がかかっていました。出来上がったものを食べ比べしても、同じ調味料を同じ分量だけ使ったのに味が違っていたので驚きました。
どちらもおいしかったのですが、私が虜になった野菜の自然のうまみ、甘みが感じられたのは正しく重ねた方でした。逆に重ねた方は野菜の味がまろやかでなく、それぞれの野菜の味が個々に目立っているという感じでした。人によって感じ方や好みは異なるでしょうから、これはあくまでも私の主観ですが、それぞれの野菜が全体とうまく調和した丸い味、口に入れたとき舌にスーッとなじむような味が、この方法で作ったときの味です。抽象的な表現になってしまい申し訳ありません。
話がそれましたが、冷蔵庫のあまりもので作った一品は味付けに塩麹を使いました。昨日はクリームシチュー風にしたかったので牛乳を入れ、少しとろみもつけました。ブロッコリーは色合いを残したいので後からいれました。温まる一品でした。
冷蔵庫に半端にあまっている野菜も活用して作ってみたい方、ぜひお待ちしています!
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