韓国料理といえば、「辛い!」というイメージが先行します。韓国旅行好きの中には辛い物が苦手な方も結構いらっしゃるようで、現地での食事に苦労することもしばしば……。血眼になって(?)探してみると、意外に刺激の少ない料理もあるにはあるのですがね!そこで本日は、ベリーポピュラーながらもマイルドなコリアンフードをちょいとご紹介~^^今回は、一つの料理に複数バージョンがあるものに着目してみました。ワインに例えるなら、赤・白・ロゼ(近頃はオレンジ色なんかもあるんでしたっけ?)のような感じですね。
まずは、家庭のおやつやストリートフードとして、老若男女に大人気のトッポギ(떡볶이)。米粉のお餅を真っ赤なタレにからめたそのお姿は、あまりにも有名ですよね。これにはブラックバージョンが存在しまして、その名を「궁중떡볶이[グンジュントクポッキ](宮中-)」といいます。その名の通り宮廷料理の一種で、やさしいお醤油味の辛くない餅炒めです。朝鮮王朝のドラマなんかを見ると、王様のお膳には赤くて辛そうな物が一切見当たりませんよね。キムチまでがホワイトです^^
お次は、少々お値段は張るもののこちらも人気者の珍味ケジャン(게장)。ワタリガニをタレに漬けたり和えたりしたお料理ですが、二つのバージョンで楽しめます。ブラックバージョンは醤油味のカンジャンケジャン(간장게장)で、レッドバージョンは唐辛子の効いたヤンニョムケジャン(양념게장)です。どちらも甲乙つけがたいおいしさですが、ヤンニョムケジャンはどうしてもお口周りがヒリヒリするのが玉にキズですよね^^;
最後は、長崎のソウルフードでお馴染みのチャンポン(짬뽕)。韓国でも街中華の定番メニューとして愛されています。ところが、韓国では普通짬뽕といえば赤くて辛いものを指すんです。お店によっては辛くないバージョンを出している所もありますが、その場合メニューにはわざわざ「白いチャンポン(하얀 짬뽕[ハヤンチャムポン])」と書いてあります。所変われば常識も変わるといったところでしょうか。ちなみに、日本ではごちゃ混ぜにすることを「ちゃんぽん」と言いますが、韓国語でも同じく「짬뽕」と言います。
このように、同じ食べ物でも辛いバージョン・辛くないバージョンがあるというのは、辛い物が苦手な韓国ファンにとっては朗報でしょう。人生においては選択肢が多ければ多い程幸福度が低下する(!?)という研究結果もあるようですが、おいしい物を目の前にあれこれ迷うのは「贅沢な悩み」なのかも知れませんね^^