養生訓(原文)
「人となりて、此世(このよ)に生きては、ひとへに父母天地に孝をつくし、人倫(じんりん)の道を行なひ、義理にしたがひて、なるべき程は寿福(じゅふく)をうけ、久しく世にながらへて、喜び楽(たのし)みを、なさん事、誠に人の各(おのおの)願ふ処(ところ)ならずや。」
意訳
人として、生れて来たからには、親孝行をして、人の道から外れず、出来るだけ幸せに暮らし、健康で長生きすることは、誰しもが望む願いです。
気づき
この一節を読んで、江戸時代の人も現代人も、日常の生活においては、「あまり変わらない事」を考えていたのだと、「あたり前の事」ですが、「ひとしきり」、「感慨」にひたりました。
また、日々、平凡に暮らすことの大切さと、それが「如何(いか)に難しいことか」を思い抱かせる一節ですね。
ただ、何事も、健康が基本かも知れませんね。
因みに、「当たり前」とは、当然な事。そうあるべきこと。
「ひとしきり」とは、しばらくの間。
「感慨」とは、心に深く感じてしみじみとした気持ちになること。
だそうです。
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