養生訓(原文)
「養生(ようじょう) の術は、先(まず)わが身をそこなふ物を去(さる) べし。身をそこなふ物は、内慾(ないよく) と外邪(がいじゃ) となり。
内慾とは、飲食(いんしょく)の慾、好色(こうしょく)の慾、睡(ねむり) の慾、言語(げんご) を、ほしゐままにするの慾と、喜(き) ・怒(ど)・憂(ゆう)・思(し)・悲(ひ)・恐(おそれ)・驚(きょう)の七情(しちじょう)の慾を云(いう)。
外邪とは、天の四気(しき)なり。風(ふう)・寒(かん)・暑(しょ)・湿(しつ)を云(いう)。
内慾をこらゑて、すくなくし、外邪をおそれてふせぐ、是を以(もって)、元気をそこなはず、病なくして天年(てんねん)を永(なが)くたもつべし。」
意訳
養生の知恵としては、まず、自分の身を損なうこと、すなわち、マイナスと思われることを取り去ることです。マイナスの事には、自分自身の問題と自然環境の問題の二つがあります。
自分自身の問題とは、出来るだけ欲を控えることです。
そして、自然環境の問題とは、災害などに対して、油断なく注意を払うことです。自然に対して慢心にならない事です。
この二つを、わきまえて生きていけば、元気で長生き出来ます。
気づき
最近、ことに、自然災害が多くなった気がします。
でも、昔に比べ現代は、気象情報や地震速報などの発達により、避難方法のバリエーションも増えてきていますね。
ただ、何事も、情報を的確につかみ、それを、躊躇なく実行する勇気も必要かも知れませんね。
回应 (0)