Earth Day: ネパールで考えたこと

今週のテーマ: アースデイには何をしますか?

Kiyoka

はじめまして。Kiyokaと申します。私はネパールに住んでいます。今年のEarth Dayのテーマは「地球VSプラスチック」だそうです。ここネパールでは例えば、野菜、果物、肉、米などは剥き出しのまま売ってあるのでプラスチックの過剰包装はあまりありません。ただプラスチック袋を使わないという意識は徹底していません。買い物をしても、ただでもらえます。実は数年前まで私の住んでいた町では、ごみの収集さえこなかったので、生ごみは大体の家にある畑か庭に埋め、プラスチックは家の敷地内で燃やしていたのです。今はごみ収集車が定期的に来るようになったので、燃やす必要はなくなりました。最近はやっとプラスチックの分別も行うようになったので、昔に比べて環境に配慮しているなと思います。しかし、Kathmandu Postによると、自治体が回収したとしても、燃やし方が原始的で有害物質の発生を防ぐような技術基準に満たない方法で処理されていることが多いのが現状だそうです。



みなさんはネパールというと、エベレスト・ヒマラヤが有名で自然の豊かなきれいな空気のところというイメージをお持ちでしょうか? 確かに田舎の方ではヒマラヤが時期によりますが、きれいに見えるほど空気が澄んでいます。しかし首都カトマンズでは、バイクやトラック、バスなどディーゼルエンジン車がかなりの排気ガスを出していて、大気汚染から身を守るためにマスクと頭にかぶるスカーフが必要だったりします。排気ガスだけが問題ではありません。2021年3月末に起こったネパール全土に発生した山火事で煙が全土をつつみこみ、健康を脅かすレベルにまで発展しました。昼間の空は真っ黄色、当時カトマンズから離れたところに住んでいましたが、夜中に息苦しいと目覚めるほど家の中にまで煙の匂いがきていたこともあります。プラスチックごみを分別して出しても、結局、自治体の燃やし方に問題がある。雨が降らない乾季には山火事が起こる。鉄道がないネパールでは、移動手段のバス、車・バイクが必要・・となると色々な原因が複合してからみあい、もはや一個人ができることは何か正直なところ、答えに詰まってしまいます。プラスチックバックを貰わない。ペットボトルはなるだけ買わない。長距離移動の時は、なるだけ電気自動車に乗るくらいでしょうか。ネパールにいると、7000〜8000m級の山々は普通に見られます。ヒマラヤを見ると、まさに神業だと思わざるをえない偉大さ、美しさ、デザインの調和を感じます。それと同時に、人間の力がいかに無力であるかも思い知らされます。人間が地球をコントロールすることはできないし、環境問題ひとつとっても、人が他の人を良い行動をするようにコントロールすることはできません。日本にいたときは自治体や企業が目に見える形で努力していたので、環境問題に一個人が取り組むことの大切さを意識して行動していました。しかし、ここネパールにおいては個人ができることと環境を守ることが直結して見えない、混乱してしまうのです。できることを行いつつ、いつか本来の美しい地球で暮らしたい!みなさんはEarth Day環境について、それぞれの立場でどんなことを考えられましたか?



本コラムは、講師個人の立場で掲載されたものです。
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