半導体で有名な台湾のTSMCが熊本に来ました。
工場ができて、TSMC工場関係者とその家族が台湾から700人以上来ているそうです。
その関係で熊本市、菊陽町近郊のボランティア日本語教室は満員御礼とのことです。
私の台湾人の生徒も私のアドバイスで日本語教室に行きましたが、生徒が多すぎて断られたそうです。
日本語教室関係で今が旬の熊本です。
今後、熊本市近郊でさらにボランティア日本語教室が増えるでしょうが、問題は教える側のレベルです。
でも基本的にボランティアなのであまり厳しいレベルを教える側の日本人に求めるのは酷かとも思います。
ただ、台湾および他の国から来た人の中には、一生を懸ける覚悟で来ている人もいるかもしれませ
ん。
そう思うと生半可な気持ちで日本語を教えるのも考えものです。
日本語を教えた経験の豊富な人、教える能力がある人にボランティア教室で活躍してほしいし、そういう人が
増えてほしいです。
私も、毎月3回ボランティアとして日本語教室で日本語を教えています。
今の問題は、教える側のレベルが低すぎて、続かない生徒がたまにいることです。
頑張って長く来ている生徒もいますが、すぐ来なくなる生徒もいます。
理由はいろいろあるでしょうが、
教える側のレベルが低くて生徒が来なくなることだけは避けたいと思い
素人の先生にはアドバイスを時々しております。たぶん、余計なお世話と思われていると思います。
素人の先生も半年前に7~8人一気に入ってきましたが、今は半分に減りました。
その7~8人の素人の人たちを私はよ~く観察していました。
はっきり言って、教えるレベルが低いのに真剣味が足らない人が多いです。
「日本人だから簡単にできるだろう」という考えはよく言われますが、まさにその通り。
教える生徒がいなかったらすぐ帰る人、なぜ先輩が教えているレッスンを見学して参考にしないのか?
日本語の文法書やJLPTなどを勉強している人、一人しかいませんでした。
日本語を教えることはそんな甘いものではありません。高校の国語の先生でも簡単にはできません。
相手は日本人ではなく、外国人ですから。
プロでも「学校行って資格取って、試験合格して資格取って」って、これ日本語教師のスタートラインに立
っただけです。キャリアゼロの状態です。
日本語学校の授業の「みんなの日本語」、初級だけで50課あります。中上級まで教えると大変な量です。
これらの全部を数回やって、やっと「まあまあ日本語学校の講師として合格」、自信持って教えるのに数年は
かかるらしいです。
日本語学校の経験が豊富な人は教え方がオンラインレッスンでもうまいようです。
ただ、1対複数の日本語学校と、基本1対1のオンラインレッスンは教え方が違うので、成功するかはわかり
ません。
日本語学校の授業の場合1対複数はコロナのとき、はやりました。日本語教室では、先生が足らない
とき今でもやっています。
いろんなプラットホームでもZOOMでのオンライン複数レッスンもやっているようですが、生徒の数が増えれ
ば増えるほど、生徒が話す機会は減ります。
日本語講師は楽ですが1対複数のオンラインレッスン、日本語を話したい生徒のことを考えると疑問が残り
ます。(ただ、生徒が納得すれば問題ありませんし講師の自由ではあります。)
このオンラインレッスン、1対1が基本ですが、生徒が納得するようなレッスンができるまで講師は500時
間ぐらいは必要でしょう。(個人差ももちろんあります。)
日本語講師、他の外国語の講師も含めて、レッスン数ではなくレッスン時間が大事です。
短時間レッスン(15~20分、30分)でレッスン数増えても「挨拶、お互いの自己紹介、ちょこっとフリ
ートーク」で「はい、時間が来ましたのでさようなら」ばかりだと、講師が生徒に教える実力のアップには
疑問符がつくかもしれません。生徒のレベルアップにもあまりなりません。
長時間レッスン(45分以上くらい)もある程度こなさないと講師のレベルアップにもならないで
しょう。
レベルチエックレッスンで15分、お試しレッスンで15分。講師も生徒も15分で何がわかるでしょうが?
無料でも有料でもやらない方がましでしょう。
需要があるから供給があると言われればそれまでですが、やるんだったら50分ぐらいはやってほしいです。
「短時間レッスンについて」
日本語講師が、生徒としてフランス語や韓国語や中国語などを初めて習って、「15分~20分レッスン」
満足できるでしょうか?
やらないよりはまししょうが、お勧めできません。
プラットホームのオンラインレッスンでもボランティア日本語教室でも
「日本語を教える側が教えたいこと」と「生徒が勉強したいこと」は違うということをわかっていない
日本語講師多いです。
動詞は「ます形」から「辞書形」、理由も含めて知らない先生多いです。
生徒より先生がたくさん日本語を話すのはよくないのを知らない先生多いです。
生徒の母語や英語でたくさん話すのはよくないのを知らない先生多いです。(N5,N4は別です。)
こういうこと、日本語学校の講師先生経験のある講師は、わかっています。
プラットホームのオンラインレッスンでもボランティアの日本語教室でも、教える側のキャリアアップ、努力
勉強などは、いつまでも続きます。続けないといけません。
私も100%の日本語講師には程遠いですが、努力はしています。
キャリアも積んでいます。毎回のレッスンが真剣勝負とも思っています。
レッスンは、生徒が満足するだけでなく、生徒の日本語のレベルを上げるレッスンができるかが大事です。
私はほとんど趣味で日本語を教えているようなものです。
だからレッスン料も安いほうだと思います。1時間1600円(実質80分以上)
(趣味といってもレッスンは真剣です。)
お金は、無いよりあったほうがもちろんいいですが、レッスン料は低めにしています。
中には30分3000円とか、60分に換算すると5000円~6000円の先生もいます。
ちよっと高すぎと思いますがどうなんでしょうか。そんなにレベルの高い教え方なのでしょうか?
一度聞きたい見たい気もします。
ただ、生徒が納得すれば、それはそれでいいかもしれませんしそのレッスン料で受講している人が複数いるの
も事実です。
先生も生活がかかっている先生が多いでしょうから仕方ない部分もあります。完全否定はしません。
英語の先生なんか、英語ネイティブを中心にかなり高めのレッスン料の先生いますね。大概、消えてますけ
ど。(消えてない先生も、もちろんたくさんいます。)
台湾人の人が増えた熊本TSMCの話、ボランティア日本語教室の話から内容が少々飛びましたが、半導体の
会社も日本語教室も成功してほしいです。日本語の生徒も日本語を教える人、先生、講師も成功してほしいで
す。
話が長くてすいません。
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