※このコラムは、
ふだん日本のテレビや新聞、ネットで見たり聞いたりする広告を通じて
日本語や日本人について考えるコラムです。
同調圧力(どうちょうあつりょく)とは、
集団(しゅうだん)の中で、
他のメンバーと同じ言動(げんどう)をとるように求められる
暗黙(あんもく)の(目に見えない)プレッシャーのことです。
よく、日本人は同調圧力(どうちょうあつりょく)が強い、と言われます。
同調圧力(どうちょうあつりょく)は、日本だけではなく
どんな国にもあるものだと思いますが、
日本は、狭(せま)い国の中に、
日本語を話す日本人が大多数(だいたすう)という
独特(どくとく)の歴史(れきし)を持つ国なので、
とりわけ、周囲(しゅうい)の意見や行動に気を配る、
という文化があるのだと思います。
広告でも、
この日本人の同調圧力(どうちょうあつりょく)の強さを
利用することで
商品名や会社の特徴(とくちょう)を、
見る人の記憶(きおく)に残(のこ)そうとする広告が多く見られます。
https://youtu.be/kLNJVsoGcqs?si=LPrg8xN7FWZEFkC6
もっとも古く、
また、私の印象に強く残っているのは、
「白子(しらこ)のり」の広告です。
「白子(しらこ)のり」を知らないために、
周りの人から驚(おどろ)き呆(あき)れられる男性を描き、
仲間はずれにされることを恐(おそ)れる日本人の気持ち、
自分だけが知らないということを恥(は)ずかしく思う気持ち、を
たくみにとらえた広告だと思います。
この手法は、
その後も、多くの広告に見られます。
「SKY」という会社の仕事の広がりを知らないと、
周(まわ)りの人から白い目で見られる※男性、
※白い目で見る … 冷たい目で見る
https://youtu.be/FJSxbXot7R8?si=KmmjRZdNI2mXJXG_
冷たい緑茶(りょくちゃ)のおいしさを知らないために、
外国人にさえ、非難(ひなん)の眼差(まなざ)しを向けられる男性、
https://youtu.be/GH4NzQm_ON8?si=bq0G12mMcxPE_sFV
いずれも、見る人に、
それがもし自分だったらいやだ、という気持ちを起(お)こさせることで、
広告が伝えたい企業のスケールや、商品の特性(とくせい)を覚えさせる広告です。
他の国にも、同じような広告があるのでしょうか?
あったら、ぜひ教えてください。
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KOBA
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