みなさん、こんにちは。イタリア語・日本語講師のNoriitaliaです。
先日の10月2日に、2022年度秋季イタリア語検定試験が行われました!
燃え尽きて疲れがまだ取れていない方が多いのではないでしょうか。私の生徒さんの中でも、少しづつ報告が届いています!
イタリア語検定のサイトに期間限定で正解とスクリプトがアップロードされていますので、受験された方は答えあわせをすることができます♪
全級の問題は試験の翌日に入手して、あれこれと問題を解いたり分析したりしておりますが、少しづつ私の(個人的な)感想を級別に述べたいと思います。
まずは1級から始めましょう!
第55回(2022秋季)実用イタリア語検定1級
♪概要♪
2022年10月2日実施
試験時間 13:30〜15:30(120分)
問題数60問
リスニング問題(N1-N22)
筆記問題(N23-N59)
記述問題(N60)
リスニング
私の個人的な感想ですが、去年よりも少し簡単になったように感じました。具体的な理由としては、
① 数字を書き留めるような問題がなかったこと。去年の問題にはあったのですが、今年の問題では、最初にざっと目を通して、数字を書き留める問題がなさそうだと確認したら、あとは余裕を持って聞くことができました。
② それぞれの問題の時間がたっぷりあり、一瞬で終わるような問題もなかったこと。会話を聞いているうちに、正解を導き出せる問題が多かったと思います。そんな訳で、リスニングの平均点は高かったのではないかなと思います。
③ 話すスピードが遅い。1級問題のリスニングで「早い」と感じる人もいらっしゃったと思いますが、現地で聞くイタリア語は、1.5倍の早さだと思った方が良いです。
リスニングでは、「その単語を知っているか」というポイントが大事だと感じます。その中でも以下の2つに分かれると思います。
① その単語さえ知っていれば答えられたもの(N2、N3、N5、N12、N15)
② キーワードがいくつか散りばめられていて、全体を聞いて答えるもの(N6、N7、N8、N9、N10、N11、N13、N14、N16)
最後の6問は、いつも通りフォーマルな文章と2人の会話の2題でした。
1問目はイタリアのラジオで聞くような人物や作品の紹介文で、イタリア語にありがちな「前置きが長い」もの。問題箇所はどこか、と待っているうちに終わりそうな感じでした。
筆記
後半の語彙問題を除き、「文法をしっかり勉強していれば答えられる」問題だと思いました。しっかり勉強するという意味は、以前のコラムでも書いたように、それぞれの名称と役割をしっかり理解するということになります。 私たちは日本人なので、まずは日本語で名称と役割を理解することが大事だと(個人的には)思っています。
それができている人は、ネイティブと勉強しても構わないと思いますし、するべきだと思います。
イタリアでは小学校で文法解析をやります。これは長くなるので別のコラムで書きたいと思います。
話を元に戻します。例えばN29番を例にしてみます。
Un vero dilemma. Non porselo sarebbe indice di superficialità. という文章がありました。
porseloの他にはporsi, porsene, porsiciと3つの選択肢がありました。
Porreは他動詞で、再帰動詞としても使います。正解のporseloは形式的再帰動詞であって、直接目的語を取ります。それが分かっていれば、NEやCIの選択肢は選びません。直接目的語を選んだら次の問題、ということになりますね。
特に準2級以上の級を受ける人は、再帰動詞には5種類あることを教えてもらっているでしょうか。なんとなく再帰動詞、と思っている人が多数ではないでしょうか。
旅行でイタリア語を話したい、理解できるようになりたい、ということなら今の勉強法で良いと思います。でもこの問題に不正解だった方は、文法の勉強の仕方を見直しても良いかもしれませんね。
読解・作文も少しだけ
イタリア語検定試験の読解セクションのポイントは、特にありません(笑)。特徴がないというか、他の新聞やネット記事と同じく、書き言葉としてのイタリア語を正しく読み解くトレーニングが必要になります。書き言葉としてのイタリア語。幹から枝分かれして長い文章になるパラグラフが特徴ですが、これらを整理整頓すること。そして知ってる単語を増やすこと。そのような地道な勉強も必要になります。
私個人の意見を述べるとすると、今年の読解文はそこまで難易度の高い話題ではなかったように思いました。
作文は、私の添削レッスンを受けておられた方にとっては「ラッキー問題」だったかなという内容でした。自然や人間についてのあなたの意見を聞かせてください、という内容でしたが、エコや持続可能エネルギーなどのテーマを準備されていた方は書きやすかったと思います。こちらも、例年に比べたら若干易しいテーマだったように思いました。
さてさて。1級は思い入れもあり毎年私もチャレンジするのですが、今年は初めて全問正解しました。
語彙セクションで一問だけ消去法で答えた問題がありましたが、それ以外は一択で選びました。
3回目で1級合格した時は、満点ではなかったですし、ミラノの地下鉄の駅までの道で問題と辞書を見比べながら「良かったー。合ってたー」と一喜一憂したり、と頼りなかったものです(笑)。
イタリア語検定の問題をしっかり見直したい方、10月限定レッスンをご用意していますので、お気軽にお越しくださいね♪
【2021年秋季・1級】イタリア語検定問題解いてみました♪
【2021年秋季・2級】イタリア語検定問題解いてみました♪
【2021年秋季・準2級】イタリア語検定問題解いてみました♪
【2021年秋季・3級】イタリア語検定問題解いてみました♪
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【2021年秋季・5級】イタリア語検定問題解いてみました♪
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イタリア在住20年、実用イタリア語検定1級を取得し、日本人では数少ないイタリア政府認定の語学試験CILS最上級C2に一発合格した現役通訳・翻訳者が、自然なイタリア語表現、文法、発音についてご説明します。
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ここまでお読みくださりありがとうございました (^_^)
NORIITALIA
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