昔々、Long long ago, 虎がタバコを吸っていた頃、私は閉店間際のロッテマート(ソウル駅店)で自称売れない俳優に声をかけられた。
たしか野菜売り場で野菜を物色していた時だったと思う、
저기….と声を掛けられた。
見た目が好みだとか友達になりたいとかなんとか言われ、
학생이세요?と聞かれた。
‘아뇨, 직장인인데요. 그쪽은요?’
‘아… 저….는….. 배우인데요…근데 뭐랄까…무명배우죠.’
冷静に考えて何なんこの会話…
なぜ私も그쪽은요?とか聞いたのか。
ナンパというのは決して渋谷や道頓堀などのイカニモなところで発生するわけではない。
閉店間際のロッテマートだったり、昼下がりのニトリだったり、信号が点滅する韓国外大前の交差点を渡っている最中などにそれは急に発生する。
ちなみにその自称俳優の彼のナンパは、
別の売り場にいた私の連れが戻ってきたため失敗に終わった。
私と連れが日本語で話しているのを聞いて、自称俳優の彼は
「日本語お上手ですね」だったか「日本人だったんですね」とか
言っていた気がする。
私にとっての一番の褒め言葉は「日本語お上手ですね」かもしれない。