最近読んだ本
<韓国の本>
『君という生活』
最近流行りの登場人物の性別を明らかにしないタイプの小説。面白いかと聞かれるとそこまで面白くはなく、ゴミかと聞かれるとゴミではない。
『他人の家』
『アーモンド』の作者の作品。「家」がテーマの短編集で、それなりに面白かった。
『プリズム』
これも『アーモンド』『他人の家』の作者の作品。4人の男女の交差する人間模様...これもまあまあ面白かった。『三十の反撃』も面白かったし、私はこの作家の作品が割と好みなのかもしれない。
『終わりの始まり』
なんとなく「喪失と再生」系かな?元気になれる系?と思って読んだら、全然違った。ただひたすら「終わって」いく小説。暗い。
『私は私のままで生きることにした』
もうだいぶ前に話題になって、いまだに本屋で平積みされている韓国エッセイ。
「まぁどうせ薄っぺらい内容なんだろうけど学生たちも読んでるみたいだし私も読んでおくか」で読んでみたら、想像を遥かに上回るレベルで薄っぺらかった(ファンの人いたらごめんなさい)
『ソクチョの冬』
江原道のソクチョに暮らす、フランスと韓国のミックスの女の子の話。著者もスイスと韓国のミックス、らしい。原文はフランス語。韓国人が書いた韓国文学ではないので、そこが新鮮でまあまあ面白かった。
『あのこは美人』
これも韓国人が書いた韓国文学ではない(著者が韓国系アメリカ人)ので、いつもの韓国文学とは毛色が違って面白かった。水商売をしている女性が主要登場人物の韓国小説は珍しい(と思う)ので、それだけでも面白い。
『韓国超ネット社会の闇』
著者は韓国人だけど日本語で書かれた本。韓国社会をそれなりに知っていて、いつもニュースをチェックしている人にとっては周知の事実ばかりだと思うけど、韓国社会をよく知らない人が読めば面白いのかも。
その他に韓国で賞をとった未邦訳の短編をいくつか読みましたが、どれもパッとせず。
社会問題や歴史の話、社会的弱者の視点をテーマとするのが韓国文学なので、どれもこれも似たような話ばかりで、もはや「同じテーマでも作家ごとの描き方の違いを楽しむ」もできないほど全てが似たり寄ったりに感じる。
韓国映画も最近は不作だし、何か新しさが欲しい。その意味でも海外コリアン作家の作品は今後要注目かもしれない。
<日本の本>
『哲学の門前』
哲学は難しい、けど、その「門前」でわちゃわちゃ言ってる分には楽しい、のかもしれない。
著者は在日コリアン(知らずに読んでいて、途中で北朝鮮帰国事業の話がチラッと出てきてびっくり)。
N잡러で、毎朝執筆の仕事をこなしてから会社に出勤して、週末は卓球のコーチをして、という著者の生活を垣間見れたのが面白かった。
『聞く技術 聞いてもらう技術』
著者の東畑さんの他の本はどれも面白く読んだので、これも期待して読んだけど期待外れだった。
最近「聞く」にフィーチャーした本が流行ってる気がする。
『大阪芸人生活』
大阪カルチャーって興味深い。し、芸人界隈のカルチャーも興味深い。面白かった。
『 東京百景』
芸人の又吉さんの書いた本。「ほんとに今までたくさん本読んできたんだろうなぁ」と思わされる文章。上手。
同時に「どこかで読んだことのあるような文体だな、きっと又吉さんが今まで読んできた本に影響されてるんだろうな」とも感じる。オリジナリティプリーズ
『いのっちの手紙』
この人の活動で助かってる人も大勢いるんだろうけど、なんかこの人自体にモヤモヤする。
『一汁一菜でよいうという提案』
一時期話題になってたので読んでみた。影響されてさっそく味噌を買って味噌汁を作った。
しかし根本的に味噌汁が好きじゃないので、我が家の味噌汁ブームは長くは続かなかった。
『本音の置き場所』
芸人のバービーが書いた本。女性芸人って、この手の本を書かされたり、勝手に色々なものを背負わされて大変そう。
『香港風味』
とっっっっても面白かった。食から見た香港の生活史。ただの食エッセイではない。 香港絡みのエッセイはどうしてどれもこれも面白いのか。
『グレイスレス』
芥川賞の候補作だったので読んでみた。期待外れ。この人の本は他にも何冊か読んだことあるけど、この人文章が下手というか読みにくいというか...?
『ぼくたちは習慣で、できている』
この人の本は韓国でも翻訳されている。 早起きしたくなる本。
『 なぜ、あなたの仕事は終わらないのか』
これも早起きがしたくなる本。早起きって大事ですね。 参考になる点が多かった。
『 母という呪縛 娘という牢獄』
진짜面白かった。滋賀で9年間も医学部浪人させられてた女性が母親を殺してしまったあの事件のルポ。
ホラー小説を読んでいるような、恐怖を感じるノンフィクション。胸糞注意。
『霞が関の人になってみた』
これも本当に面白くて一気読みした。霞が関で働いている人のお仕事エッセイ。霞が関のことがよくわかる。霞が関のブラックっぷりを描いた本は他にもいくつかあるけど、それらよりも実際に現役で働いている人が書いた本なので、構造や実情がよく分かる。霞が関の働き方の効率が悪すぎてビビる。