こんにちは。講師のbananafishです。
長文読解の背景知識、第4回は、“笑いの進化論”。
進化論!と聞くと、堅苦しい名前がついていて、難しそうで嫌だなぁっと思ってしまうかもしれません。
では、
タイムマシンで大昔や未来に行ける!と聞いたら、なんだかワクワクしませんか?
残念ながら、現代の世界では、まだタイムマシンが発明されていないので、簡単に、昔や未来のことを知ることができません。なので、別の方法で、昔のことや、未来の世界のことを知るしかありません。現代に生きる生物、社会、機械、制度などあらゆるものが、どのような変化の過程を経て、今の形、状態になっているのだろう?この先、どんな風に変わっていくのだろう?と考えるのが、進化論です。
少しだけ、身近になった気がしませんか?
では、”笑い”の正体とは、何なのでしょうか?
私たち人間には、大きくわけて、”喜・怒・哀・楽”の4つの感情があります。そのなかの、”喜”と”楽”を象徴するのが、”笑う”という行為です。
今回の長文読解の記事では、”笑い”が、”喜”と”楽”を象徴するだけでなく、私たちの健康にも良いという視点からスタートしています。
健康に良いとされている“現代人の笑い”は、どのように進化してきたのか?そして、今後はどのように、進化していくのか?
ということで、まずは、問題に、Let's try!!
英検 2級
2022年 第3回 2023年1月22日(日)
問題
解答
どうでしたか?
では、背景知識を、Let’s check!!
現代科学では、人間(ヒト)は、チンパンジーなどの類人猿と共通の祖先から枝分かれして進化してきたといわれています。今回、取り上げられている研究では、人類の進化の過程で、“笑い”も進化してきたはずという立場からスタートしています。
進化論に限らず、サイエンスの現場では、何か追求したいテーマにであったときに、現在地点を観察し、推測から仮定を打ち立てる。そして、仮定が正しいかどうかを検証(実験)するという作業を地道に繰り返すなかで、真実に近づいていくということです。
今回の演習問題と、照らし合わせると、以下のような感じでしょうか?
・ヒトが“笑う”行為と同様の行為を有する生物は、60種以上も存在する
・チンバンジーの“笑い”は、ヒトの“笑い”と異なるが、“笑う”
・チンパンジー、ゴリラ、オランウータンは、ヒトと似ている
→ 実証された真実
・“笑う“こと自体は、不思議ではない
→ 推測
・ジョークなど面白いことを表現する言語を持たないのに、どうして笑うのか?
→ 追求したいテーマ
・チンパンジーは、お互いにじゃれあっているときに、“笑う”
→ 観察の結果
・チンパンジーの“笑い”は、“真剣勝負をしているわけではない”という合図ではないか?
→ 推測
サイエンステーマに限らず、詳細までを把握することができなくても、どの部分が事実で、どの部分が推測であるか、あるいは登場人物の感情であるのか?という分類をするだけでも、文章全体の流れをつかむことができるので、意識しておくと便利です。
演習問題の最終段落では、ほかにも複数の生物の観察結果をあげたうえで、”笑い”の進化がまとめてあります。残念ながら、ヒトの”笑い”については、まだまだ研究すべきテーマがたくさんあるという結論となっており、謎は解けないままでした。残念!と思った方は、是非、英文読解にとどまらずに、謎にチャレンジしてみてください!
では、次回もお楽しみに!
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P.S.
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