ふる里を遠くにおきて秋の蝉
蝉は実にたくさんの季語の種類を持ち夏の風物詩であるが
法師蝉や蜩などは秋の季語である
蝉は数年間を幼虫のまま土の中で過ごし
成虫になって地上で過ごす期間は1週間から数週間
蝉の初鳴きを聞くと
あぁ、今年も夏が来たんだな
と実感する
夏の暑さに負けることなく力一杯
短い命の尽きるまで全力を振り絞って鳴き続ける
秋の蝉が
離れたふる里を遠くに鳴いているようだと言い
まずその感性に感心する
そして
作者がふる里で聞いた蝉の声を重ねているのである
ふる里が恋しいという気持ちを強く感じさせ
「秋の蝉」でさびしさが伝わる
なつかしさを感じさせる鮮やかな声が聞こえて来る句である
蝉の声はミンミン蝉だろうか Hiromi.O
2023年8月 句友の百合子さんの句鑑賞
2023年8月 句友の百合子さんの句鑑賞
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