音程が不安定な時

中村勇太

曲の練習をしている時に、なるべく音程のストレスは感じたくないものです。
そのためにいろんな教材があります。

一応、世の中の全ての曲は音階と練習曲でできている、と言われています。
でも、細かくいうと多分違います。
もちろん、個々の箇所、個別のパターンは音階であったり、
練習曲のテクニックの組み合わせでできています。
でも、その前後ででてくる要素によって、
不得手(すぐにはできない)パターンというのはあり得ます。
その場所だけやったらできるのに、その前や後ろをつなげた途端崩れる、というのがそれです。

指の長さのバランス、関節の動き方というのは個人差があります。
やってきた課題の順序によって、癖になっている部分もあります。
ABCまではそのやり方でできても、Dになると壁にぶち当たる、というようなものです。
場所だけやったらできるのに、その前や後ろをつなげた途端崩れる、というのがそれです。

今日、自分が気になった箇所について...

→合理的な指遣いになっているか再検討

→フォームが乱れていないか確認

→間違っていいので、最速でやって、遅れている動きを検知

→力を抜いて、フォームの乱れの原因となる遅れている動きを矯正

→改めてやってみる

 

ほんとうは...

この倍以上、細かいステップがあります!

 

レッスンのときも、その曲その場面その生徒さんの課題に合わせて、
もっと細かく分解して、トレーニングからお供しています。

レッスンでそういう時間を経験すると、
音階や練習曲でどうやって頭を使うか、が分かり始め、
より効率よく、有機的な理解と実践ができると考えています。


This column was published by the author in their personal capacity.
The opinions expressed in this column are the author's own and do not reflect the view of Cafetalk.

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