私たち日本人は、日ごろから家族や友達に「全然、大丈夫!」や「全然、全然大丈夫だよ」などという言葉を気軽(きがる)に使っています。
テレビを見ていても、Youtubeを見ていても「全然、大丈夫、気にしないで!」などと、耳にする機会がたくさんあります。
最近は、あまりに全然+肯定(こうてい)の使われ方が多くて、間違って使っていると意識(いしき)している人が少なくなってきています。
本来(ほんらい)は、「全然」の言葉の後には「~ではない」という否定をともないます。
例えば、「全然、問題ないです」
「全然、痛くないから、気にしないで」
「全然、怖(こわ)くないです」 などです。
一般的には、学校で習う「全然~ではない」の否定形をともなった使い方が正しい使い方とされています。
ですが、最近は、実際の会話で「全然、大丈夫だから」などと、肯定(こうてい)の意味で使われる場面がたくさんあります。
私も家族に連絡をする時に、うっかり、「今日は全然大丈夫!」と言ってしまう時があります。
誰も気にする人はいませんが、使った後に「あ!間違えて使ってしまった」と思うこともあります。
私はレッスンの時には、「全然、〇〇だ」という肯定(こうてい)の使い方はしないように気をつけています。
なぜなら、「全然、大丈夫」という言葉は正式な場面、例えば、ビジネスでは、相手に対して失礼になることもあるからです。
もし、あなたがお客様に対して「全然、大丈夫ですよ。」と言ったとします。
お客様の中には「ちゃんと正しい言葉が使えていない!」と不快(ふかい=気分が悪くなること)になる方もいらっしゃいます。
また、年上(特に年配(ねんぱい)の方や自分より上の立場の上司などに「全然、大丈夫です。気にしないでください」などと言うと、「この人の日本語は間違っている」と思われることもあります。
その場合は、「全く、問題ございませんや「全然、気にしないでください」など、否定の形で使ってみてください。
もし、「全然、大丈夫です」を使う場合は、家族や友達などカジュアルな場面に限り、ビジネスシーンや年上の方(年配(ねんぱい)の方、初対面の方などには、なるべく使わないことをおススメします。
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