※このコラムは、
ふだん日本のテレビや新聞、ネットで見たり聞いたりする広告を通じて
日本語や日本人について考えるコラムです。
広告は人の心をつかんで、
結果(けっか)として、
商品やサービスについて興味(きょうみ)を持ってもらうことが目的です。
消費者(しょうひしゃ)の心を深くつかむためには
その時の消費者(しょうひしゃ)の気分(きぶん)や、
心の奥深(おくふか)くにある感覚(かんかく)に訴(うった)えかけることが
必要(ひつよう)だと思います。
だから、広告は、
敏感(びんかん)に、その時代の人々の気分(きぶん)を汲(く)み取って(理解して)、
広告の中で表現(ひょうげん)します。
結果(けっか)として、
広告は、その時々の時代の気分(きぶん)を
反映(はんえい)していると言えるでしょう。
1980年代後半、
日本は、バブル景気(けいき)に沸(わ)いていました。
東京の山手線(やまのてせん)の中の土地の価格(かかく)で
アメリカ全部が買えると言われた時代です。
人々は、浮(う)かれたように働き、浮(う)かれたように遊びました。
その時代の気分(きぶん)を表(あらわ)しているのが、
有名な「24時間戦えますか?」という広告です。
https://youtu.be/reCVRVRDTn0?si=Er46Oj46bRYGhUHZ
https://youtu.be/qr7A2OG6aPQ?si=gtU5caarEmLfAZE3
しかし、バブルは崩壊(ほうかい)、
日本は、失われた10年、20年という時代に突入しました。
同じブランドの広告が、次のように変わります。
https://youtu.be/_U8Jq9zfh_Q?si=2e2FNBGmtYZHrRwA
なんか、日本人、疲れてますよね。
それでも、2000年に入って、
リーマンショックの前には、
日本の経済(けいざい)も少し元気になっていました。
同じブランドの広告が、また変わります。
(海外で活躍(かつやく)するという
かつてのような勢(いきお)いはありませんが(笑))
https://youtu.be/VHYFDipo5Kc?si=hHnv6Kdlh2BfcEVN
そして、リーマンショック、
世の中は、
よく言えば落ち着いた、悪く言えば沈滞(ちんたい)したムードに包まれます。
日本人は、「人生は働くだけではない」ということを考え始め
働き方改革(かいかく)という言葉も生まれました。
すると、広告も、
https://youtu.be/2PAAKpzB8Mo?si=-dJGIZ_dwvRbygPy
「24時間働けますか?と歌っていたブランドが、
ついに、
「3、4時間戦えますか?」になりました(笑)。
広告を見ていると、
その時代の気分(きぶん)がよくわかります。
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KOBA
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